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主婦の成長のために
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生活に意欲を
今までの主婦は、夫や子どもを通してだけ
社会から評価されるのが普通でした。
これからの主婦は、一人の人間として、社
会から評価されるようになりたいものです。
それには、なんらかの形で社会とつながり
をもち、成長しなければなりません。といっ
ても、必ずしも外に出て社会奉仕をしたり、
グループ活動をすることだけをいうのではな
いのです。
また、今はできなくても、子どもが成長し
て、手が離れたときのために準備を積み重ね
ておく必要があります。
余暇だできてしまってから、いったい、何
をしたらよいのかというのでは、おそすぎま
す。これは、花嫁修業(98ハヒ)でも述べたよう
に、自分を成長させていくためには、若いう
ちからやりたいことをもっていること渉大事
てす。・
でも、まだ今からだうておそくはあ妙ませ
ん。思いついたか吉日、さっそく始めましょ
う。そして、いくつになっても、何かを通し
て成長しつつける主婦になりたいものです。
こういう意欲をもってみて、まず突きあた
るのは忙しくて時間がないということです。
しかし、その目的のために、生活を合理化し
たり、設計をしっかり立てたりして、なんと
か時間を生み出している人は大せいいます。
、第胸例
結婚一〇年、ご人の子どもの母親である正
子さん。ぬかみそ女房とあまりありかたくな
い名をつけられてしまいました。「それでも
ぬかみそを、ほんとうにおいしく債けるのは
大変な仕事なのよ」と得意になって説明する
明るい奥さまです。
彼女の話によると、「私は、食いしんぼうた
から、台所仕事は苦にならないのてす。料理
をおいしく作ることは、家族にも喜はれるこ
とたからと、いい気になって、少し料理を覚
えたくらいでテンクになっていました。
そして毎日、次々と新しい料理はかり追い
まわしていたのです。ところが、食べ物か縁
て近所の井戸端会議のメンバー四人ほどか集
まり、食物史、食事史の勉強を始め、食生活
の歴史から入って、いつか落ち着いて本を読
むことを覚えました。
食卓ての話題も豊富になってきたとみえ、
夫から『ぬかみそ女房は改名の必要かあるよ
うたな』と言われるようになりました」
第二例
あちらこちらの放送局に、応募しては、ラ
ジオの社外モニターをつつけている恭子さん
の話を聞いてみましょう。
「家庭にいてもできることで、ちょっと頭を
使ったり、物を書いたりするので、イ/テリ
向きなこと、しかも、一日一時間半から二時
間の束縛で、五〇〇〇円くらいにはなること
なと、私にはぴったりなので、,つつけてきま
した。
今まてぼんやり聞いていたラシオも、すい
ふん大事なことを聞きのかしていたと思うよ
うになりました。
最近ては、自分の担当でない番組を聞いて
いても、それかよい企画か、雑な企画かすく
わかるようになりました。その点、今までの
ように気安く聞くことかできません。すく職
業意識か出てきてしまうんですもの。
けれとも、自分の担当番組なのに、すっか
り聞きほれて、こまかい点を忘れてしまうこ
とがあります。そんなときは、やはりその番
組かすはらしくよかったときてす。
モニタτか、モニター意識を忘れるほとの
番組はかりだったらいいのでしょうけれど。
はしめは、一時間半くらいたからと簡単に
考えていましたか、実際に始めてみると、主
婦には、こまきれの合間はあっても、まとま
った時間は案外ないものたと思いました。
何時からときめられると、その前後の生活
も相当制約を受けてしまいます。もうすくそ
の時間と思っているとき、急にお客さまかみ
えても、しはらく仕事ですからと、失礼して
しまうこともしはしは。
またとうしても外出しなくてはならないと6
きには、トヲノンスター・ヲ/オを持ち歩い
たり。これは、モニターをなさった方な
らたいてい経験のあることてす。
それに、うっかり主観て、出演者やアナウ
ンサーを批判すると、そのためにおろされて
しまうことかあります。書くことにつまった
からといって、うかつに批判はてきません。
それでも、自分の意見が入れられて、放送
内容か変わったときなと、この仕事のおもし
ろさと重要性を感します。
これから家庭の主婦が、としとし進出して
ゆくのに適当な仕事てすし、やりがいかある
仕事たと思います。
このモニターの仕事も卒業時期なのて、モ
ニター仲間か集まって、モニタτ研究会を始
めましたか。またまた海のものとも山の
ものともわからない状態てすか」と謙そんし
なからも、楽しそうに話してくれました。
第三例
澄子さんは、学生のときから絵ぶ大好きで
した。妻になり、三人の子ともの母親になっ
ても、家事に追われながら、よく絵の話をし
ます。
今は、ゆっくり絵をかく暇がないけれど、
この狭い庭に咲いた、あの白い芙蓉の花を、
との角度から見たら美しいかとか、向うの崖
下の木蓮は夕日があたるとき、ここから見る
と絵になるとか、絶えず画材をさがしていま
した。そして、ちょっとの暇を見つけては、
夕食に使う魚や野菜やくだものをかいていた
のてす。
彼女は「女の一生が、衣食住の雑用などに
追いまわされるだけではさびしいし、悲しい
ことです。もちろん、現状ては、そのような
生活もたいせつたと思うのですが、そのほか
に、もう少しすることがあってもよさそうな
気がするのです。絵筆を持つことが好きだか
ら、それを離さす、絵を通して何かを求めて
ゆきたいのです」と言っていました。
やがて子ともも大きくなり、油絵具を買う
余裕か出るようになったとき、もともと日本
画だった彼女は、洋画の指導を受け始めまし
た。時間もお金も少しはゆっくり使える時期
になって、ある洋画のグループに入り、やぶ
て会友になりました。
第四例
友子さんは、若いときから、手芸が好きで
した。暇さえあれは、レース編み、毛糸編み
に余念がありませんでした。
結婚した相手は学者だったので、苦しい家
計のやりく砂をしながら、腕に覚えの技能を
働かせ、和裁や洋裁の内職をしていました。
ところが、現実の暮らしはなかなか思うよう
になりません。
〃かせくに追いつく貧乏なし\\"のことわざは
あてにならない世の中です。夫の病気に会っ
て、世帯の苦労をさんさんなめさせられまし
た。かせいでもかせいても、らくにならない
生活の矛盾の申から、経済というものに興味
を覚えてきたのです。手芸はしょうずで竜、
論理的な考え方は苦手たったのてすが、少し
すつでも、自分たちの生活のしくみに目が開
けてきました。わが家の家計がいつも赤字な
のは、主婦のやりくりがへたなためだけては
ない、ということもわかってきました。
今ては、家庭の主婦はかり一〇人ほと集っ
て、勉強会を始めました。
第五例
結婚二年の若い桂子さんは、一生かかって
亀よいから英語をマスターしたいと願ってい
ます。今は必すしも字校へ通わなくても、ラ
ソナ・テレビに語学の時間があるのて・それ醐
て勉強しようと思えはてきます。いずれは、
テτプレコーダーや、レコτド竜買うつもり
ています。
・桂子さんのように、語学をマスターしてい
れは、通訳やカイドもてきるし、働きたいと
き、いつでも役に立ちます。
教養、趣味、娯楽のほかに、時間を惜しん
で社会奉仕をしている人もあります。
第六例・
葉子さんは、暇々に盲人のために点訳本を
作っています。アナウンサーをしていた経験
を生かして、水曜日には点字図書館へ行きま
す。そこでは毎
週一回集まり、
盲人のために本
を読んで、テー
プレコーダーへ
入れる仕事をし
ています。
身体や精神の
障害のある人た
ちへの奉仕のほかにも、働く婦人と家庭の婦
人か協力しててきるような仕事もたくさんあ
ります。
そのほか、しっくり五年も一〇年もかかっ
て、一つのものを、研究することもよいてし
ようo
結婚前の修業が実のって生花や習[字の先生
を始めた人、料理のくふうか認められて雑寵
に原稿を書くようになった人、大学の通信講
座を受けて学士さまになった主婦、クループ
でごっこつと婦入問題を研究している主婦な
と、数えあけれはきりがありません。そのほ
か音楽を捨てたくない人、ピアノ、バイオリ
ン、セロ、声楽、邦楽など数えきれないほど
あります。
以上いろいろの実例をあけてみましたか、
昔からの妻の座だけに満足しない主婦か多く
なっていまサ。
人間らしく、人生を生きていきたい。それ
には、家庭を社会の矛盾の吹きだまりに終わ
らせてはいけない。と考える人たちか育って
きているのてはないてしょうか。
主婦の仕事か、家事、育児だけに終わらな
いために、常に成長しようという意欲をもた
なけれはなりません。しかし、その意欲も行
きあたりはったりの感傷的なものでは、線香
花火のように長つつきしないのてす。
成長しようという意欲を、生活の中て、ど
う伸はしていくか考えてみましょう。
人生の設計は、若いときから始めて、長い
時問かけてようやく達成てきるものてす。若
いうちに、仕事の土台固めをしておけは、子
どもを育てるある時期には、新聞一つ満足に
読めないようなことがあっても、やかて、子
どもから手の離れるときもきます。
「六十の手習い」ということはかあります。
意欲のある年寄りならは、たとえ六十才にな
って竜、自分の道を切り開いて進むに違いあ
りません。けれとも、若いとき、一とおり土
台がてきていろ仕事のほうが、気楽に進めら
れます。
若いうちを、老人、夫、子ともたちのサー
ビスはかりで暮らした人は、サービスする対
象かなくなると、急にさひしさを感しるでしょう。
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